Friday, November 3, 2006

そして、全日本 2日目

11月29日(日) 全日本2日目

金曜からのコンビニ朝食!もう辟易として限界だったので今日は片瀬江ノ島駅前でanotherUさんチームと朝マック。ジャンクフードには変わりないけど、温かいだけマシです。

ハーバーに着くと、みんな朝から明るく歓談モード。でもUさんは何となくピリっとしてるし、そういうUさんを見てわたしもチコっと緊張。早く出て少しでも長く走る時間を作りたかったので、口数少なくサッサとマストを立てて着替えてセールアップ。そこへGeorgeさんが「絶対、勝たせないから」 と一言。マジ顔でわたしたちのフネのさらに前にフネとめてセールアップ。もしかしてもしかして、もうレース始まってる?!

そう言えば、昨日新品に交換したマストステップのワッシャーをやっぱり古いものに戻しました。少し潰れているので高さが1mmは違います。気持ちの問題でもあるけど、センシティブなポイントでもあるので、気になる点や心配事はぜーんぶ取り除いて、迷いなく走るためです。芦屋の赤いのに続いて2番目に出艇。「ぜったい1番に戻ってくるゾ」 という心の声とともに (^_^)。

2日目の最初のレースは北東の風が少し吹いてました。ちょい逃がし&ハイクアウトの風。いい所からスタートしたのにスピードに乗り切れずいきなり10位と叩いてしまいました。今までの練習で、この風域はたくさん乗ったし、それなりにいい感触を持っていたはずなのに、やっぱり"速い人"と実際のレースで走ってみると全く歯が立ちませんでした。これはクルーウェイトというよりむしろ、蓄積の差かな。そしてこのレースはGeorge艇がトップフィニッシュしました。時間的にあと2レースはできそうなので、1レースカットを想定すると、これで同点、タイを解くとトップとっているGeorgeさんが上です。次のレースでほぼ決まります。シビレマス。この時の心の中のぐるぐる模様は文章にできません~。 "Just beyond expression" です!!

風が徐々に落ちてきたこともあり、しっくり来ない走りのイメージを払拭するため、クリューボードの位置を変えて第4レース。スタートはまずまずで左海面を使って1カミはポートアプローチ。しかーしここで水がなくスタボー団子艇団をかわしての回航となってしまいます。G艇は前。リーチングでは抜くチャンスなく少々焦り始めましたが、2シモでチャンス到来。早めにジャイブして下ろして風を拾い、真横に並んだ艇団のインをとってゴボウ抜きの4番回航。ここでG艇を抜きます。

3カミ暫く走るとヘッダが入り、みんな次々左へ返していきます。風はかなり弱くなってきました。ここでわたしたちは我慢して右のブローを取りに行くことを決断!カミマークのすぐ先の海面でやっていたなんかのレース、下りレグで即ジャイブしてポートで下っていくのをUさんはしっかり見てました。この先に強い右振れのブローがあることを確信し、バクチじゃなくて自信を持って伸ばします。そして、そのとおりになりました。左海面の艇団はラルに捕まり死んでいる中、ブローを受けてフネは滑り出し、右振れをガッツリ掴んだところで返すとマーク正面。のち、さらに振れてオーバーセイルくらい。豆粒みたいに左艇団を引き離してトップ回航を確信すると、S旗が揚がっているのが見えました。会心のゲームメイクでトップフィニッシュです。ヤッタ~!2人でハイタッチ。

フィニッシュしてから風は回り始め、南が入ってくるまで風待ちとなります。お昼を食べようとしたけど、どーにもこーにもソワソワして 「今食べると喉に詰まって飲み込めないー!吐くーっ!」 ということでランチは取りやめ。でもしばらくして気持ちが落ち着いて来たらやっぱりおなか空いてきました(笑)。ちゃんとお昼を食べて最後のレースに備えることにしました。その後は気持ちを切り替えて走り始めます。セッティングを色々試して走り、いい感じのスピードを作りあげ、気持ちのテンションも徐々にアップ。この風待ちのおかげで心の中を整理してベストな状態で気持ちよく最終レースを迎えることができました。自力優勝は4位以内、George艇と4点差以内にすれば勝ちです。こんな計算するの、わたしはもちろん初めてです。

最終第5レースはまたまたI旗のスタートです。全体的にかなり低く凹んでいます。このスタートは陸上の目標物で見通しがかなり取りやすかったので、少し低い時 ・丁度ライン上 ・ 高すぎて出ている時 の3種類のトランジットをスタート前に2人で何度も確認しました。なので、周囲よりかなり高い位置を流したけれど自信を持ってスタートできました。X旗が揚がります。全く心配ナシ言えばウソになるけど、ちゃんと確認してそれでも少し低いくらいだったので大丈夫!会心のスタートです。

H夫妻、鰻のかんたろうさんに続いて3番で1カミを回航。Udoちゃん、K部夫妻も僅差で続きます。G艇が少し遅れているようなので、落ち着いて集中して走らせます。Uさんは、黙りこくって私を置き去りにして独りで別次元に行っちゃってます。

お願い!私を置いて行かないでぇー!

私も尖った針の先っぽみたいな気持ちになって、一緒にスピードビルドし、一緒にフネ走らせて、尾てい骨でヒール感じて、耳たぶで風感じながら頑張って付いて行きます。

最後の下り、練習しているっぽい40ftクラスの大型艇が事もあろうにコースの至近距離に巨大スピンを揚げて近づいてきました。勘弁してよ~、と思っていたら今度はブランケの位置でスピンダウンに手間取ってバサバサバサバサ長いこと居座ります。これは、信じられない光景で抗議ぃ!ディンギーにとってクルーザーのスピンのブランケがどんなものかわかりそうなものなのに。タイトルがかかった全日本最終レース、微風の中、「尖った針の先っぽ」状態で一生懸命フネ走らせてるのに~!大変なストレスで失速してメロメロになり頭に血が上っているところに、後ろからいいスピードで走ってきたUdoさんにカミ突破されてギャフン!

1つ順位を落としたけど、そのまま3位でリーチング流し込みフィニッシュへ。Winning Runは何故か冷静でした。フィニッシュし、Uさんの口から出た最初の一言は 「優勝しちゃったね・・・」 でした。わたしは、頭のてんこからシューーーッと音がして空気が抜けたみたいにフニャフニャになり、長いこと黙ってました。

長かったような、短かったような、不思議な2日間が終わりました。テーザーを象った大きなメダルは、一生の宝物です。
 

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